一章 魔界の反逆者

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二時間後、日も沈み始め、赤い月が薄く見え始めていた。 仕事場から悪魔の街の間にある、陰気な場所にソルは来た。 そこは、緑色の不気味な雑木林が立ち並び、所々に紫色の沼があり、カエルらしき魔物がギコギコと鳴いている場所であった。 ソル「たしか、このあたりだよな~」 ソルは、魔氷水を飲みながら地図を広げ、周りを見渡しながら立ち止まった。 ソル「しっかし、この待ち合わせがなかったら絶対近づきたくない場所だぜここ。…くせぇし」 魔氷水を飲み終え、鼻をつまみながらソルは呟いた。 すると、前からツインテールの髪の悪魔がこちらへ走ってきた。 息を切らし、ソルの目の前に立ち止まったツインテール。 「ちょっと!なんであんたが一番乗りなよ!空気読みなさいよね!」 ツインテールの少女は息を切らしながら、まるで子供のような甲高い声で文句を言った。 彼女の名はルミカ。 中級悪魔で、店は魚型の魔物の料理店を経営。 年齢は、160707歳。 髪は金髪のツインテール。 顔は細く整っており、きりっとしたエメラルドの瞳である。 華奢な体に服は黒いレオタードを纏っており、腰には青く綺麗な双剣が仕舞ってある。 ルミカは今回の魔王討伐の発案者である。 今から四万年前。 ルミカはいきなり下級悪魔の仕事場へやって来て、魔界新聞のソルが魔王に刃向かったという記事を仕事をしているソルの顔面に突き出し ルミカ「私はルミカ!魔王とのリターンマッチ!四万年後出発だからね!」 という言葉と集合場所を書いた地図を残して立ち去って行ったのであった。 ルミカ「へ~。でもちゃんと来てくれたんだ。あんたって結構律儀なのね~」 ルミカはニヤリとソルを見た。 ソル「俺は俺の理由で魔王を倒すだけだ。もし仮にお前が約束を守らなかったとしても俺は一人でも魔王を倒しに行っていた」 ソルは目を瞑り、頭をポリポリかきながら言った。 ルミカ「なに強がってんのよ。ってかあんた、その格好なんなの?」 ソルはまだ作業服のままだったのだ。 ルミカ「そんな防具で魔王に刃向かうの~?ハハハ☆」 ソルは少し顔を赤らめ、軽くルミカを睨んだ。 ソル「なっ!今から着替えんだよ!」 その後、ソルは何かの呪文を唱えた。 すると、ソルの体が強く光り、一瞬のうちに服装がかわった。 白銀の鎧に、背中には、魔界の月のごとく赤い大剣が背負われていた。
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