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僕は幼い頃に死にました。
大人という鬼に殺されました。
それなのに何故か僕が有罪みたいで、崔の河原というところでずっと石を積み続けています。
僕は石を積み続けています。
金棒を持って鬼がそれを崩しに来ます。
必死で家族の為に積んだ石山をいとも容易く崩して帰っていきます。
僕の他にも石を積んでは崩される子供たちがいっぱい居ました。
僕たちは鬼に復讐することを誓いました。
ある日鬼がいつものように僕たちの石を崩しに来ました。
僕たちは一斉に鬼に向け石を投げつけました。
不特定多数の子供たちが鬼に向け恨みを投げつけました。
鬼は死にました。
僕たちは自由です。
ある日のことでした。
僕は金棒を持って子供たちが積み上げた石を崩していました。
僕の姿は醜く、昔僕らの石を崩した鬼ソックリの姿でした。
子供たちは一斉に僕に向けて石を投げつけました。
痛かったです。
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