第Ⅰ話

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「まさか再調整から二週間でここまでの出来になるとはの…。 いくら覚醒して身体能力が上がったとはいえ、魔力も特殊能力も使わないで、後継機であるナンバーズの一人を一撃で沈めるとは…」 ドクターの顔に喜びと驚きが混ざったような表情が浮かぶ。 「…ドライは弱くない…。 …油断すると負けちゃうから、最初から全力で戦った…」 ナルはドライとアインが出て行ったドアに視線を送る。 「まぁ、何にせよこれでナルの調整は完了じゃな。 これでようやく我が主に開戦の用意が出来たと伝えられるわい…。 ナル、明日からは忙しくなるぞ?」 ドクターは表情を険しくさせると、「期待しておるからな…」とそう告げて部屋を出て行った。 「………」 ドクターを見送ったナルは、もう一つある入口へ足を進め、勢いよくドアを開く。 「…いつまで覗くつもり?」 ナルの言葉と同時に四人の少女が部屋に倒れ込んで来た。
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