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「……消えろ」
嗚呼、消えてなくなってしまえ、何もかも。あなたなんか、あたしの目の前に現れないで。あたしからメールしたのにそう思った。
それなのに。
止まらない、感情。言葉。
あたしはあなたが大嫌いだ。何を勘違いしているかは知らないけど、その自惚れのようなものが大嫌いだ。返信もしない内にもう一件メール。
『時間は、何時頃にしますか?』
盛大な舌打ちをしてあたしはメールを打つ。あたしの授業終了時間は四時半。確か彼女の授業終了時間は三時五十分頃だろう。塾に行けないあたしと違って、講習を取ってないから。
『6時位で
部活の人がいなかったら、もっと早くにお願い致します』
部員全員帰宅した頃に合わせてみる。あちらに取って、聞かれたくない話だろうし。それなのに何を勘違いしたか、返ってきたメールの文面。
『私に何かされたいんですか? いやらしい子ですね
君は潔癖かと思ってましたよ』
……携帯を折りたくなった。あたしは唇を噛み締めながら母さんがあたしを呼ぶ声を何処か遠くで聞いていた。
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