エピソードⅠ

6/7
前へ
/54ページ
次へ
あの時に一度でも外に出ていれば・・・。 そう思うと悔やんでやまない。 そんなことを考えているうち、 「おい!!982番こい!!!!」 拷問者に呼ばれた。 「シャツを脱げ」 絶望に暮れた俺は拷問者の言葉を無視してしまった。 「脱げっていってんだろうが!!!」 酷い剣幕でがなりたてながら俺の背中をひっぱたいた。 「ぐぁっ!!!」 声にならない悲鳴があたり一面に響いた。 「死ねよ」 そう言いながら 拷問者は鞭を何度も何度も俺に叩きつけた。 頭の中が真っ赤に染まるなか、凌はずっと恨んでいた。 人間みたいなくず 存在しなければ良かったのに。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加