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【華綺】 「あの…落としたよ?」 教室に向かう途中、そんな声に足が止まる。 何…? そう思い振り返ると、 で、でかい女の子………。 それは自慢か? そう聞きたくなる程大きい。 スタイルも顔もいいな…。 あたしは、その女の子を凝視した。 そして、その女の子の持っているものに気付いた。 「あ… あたしの家の鍵いぃ!!」 「危なかったね。はい、鍵」 そう言いながら彼女は、鍵を手の平にのっけてくれた。 「ごめんなさい。あと、ありがとう」 「うん。 あ、ねえ?あなた一年よね?」 「あ…はい。そうですよ?」 あたしがそう発した瞬間、彼女の表情がパアッと明るくなった。 「友達になろう!!?」 「っへ?」 と、友達!? 余りにも突然で、びっくりしてしまうあたし。 「い、いいよ?」 「本当!?よろしくねぇ~☆ あたしの名前は、柳瀬川 絢菜(ヤナセガワ アヤナ)」 「あたしは、秋穂 華綺だよ」 「じゃあ、“華”って呼ぶ! あたしは“絢”でいいから☆」 「うん。絢、よろしくね」 絢はずっとぴょんぴょん跳びはねていた。  
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