四章・お仕事しましょうよ!

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  あっ…そうだ。 CD渡さなきゃな。 「あの店長。 これYuNowさんが。」 鞄からCDを一枚取り出して店長に見せた。 「ん? こ…これは…ッ!」 俺の手からCDを奪い取った。 「ま…幻の初回限定版プレミアCDッ! しかもサイン入りッ! これどうしたのッ!?」 そんなに凄いのか? 普通のCDにしか見えないが。 「YuNowさん達を送ったらお礼にと。」 「でかした! 鈴本くん給料少し上げとくよ!」 えっ…マジ? サンキュー有希! 「でも、そのCDあげるとは言ってませんよね?」 店長が嬉しそうに見詰めるCDを奪い取った。 ちょっと意地悪してやろっと。 いつも仕事しない店長への嫌がらせ。 「えっ…えぇッ!? 鈴本くんの鬼畜ッ! このドSッ!」 「あっ要らないんですか。 なら、これは売りに出そうかな。」 鞄に仕舞う素振りを見せると腰にしがみついた店長。 「鈴本くぅーん…お願ぁい…。」 ぷぷっ…なんか良い気分。 「しょうがないですね…あげますよ。」 ふぅ…と、わざとらしく溜め息を吐きながら店長にCDを渡した。 「やったぁ~♪ 鈴本くんありがと~♪」 いぇいぇ…貰おうと思えばいつでも貰えますし。  
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