四章・お仕事しましょうよ!

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  ふぅ…と溜め息を吐きながら店長の机を指差した。 「はぅッ!? 本当だ…雪崩が起きてる…。」 口をパカッと開けたまま自分の机を見詰めていた。 「ごめんね美雨さん…お仕事してくる…。 今日はありがとね!」 「また今度ゆっくりお話するのです♪」 美雨は立ち上がって鞄を手に取った。 「うん♪ それじゃまた♪ 鈴本くんはお疲れ様♪」 店長はタタタッと走って雪崩の起きる机に向かった。 しっかし…。 「随分と仲良しになったみたいだな?」 何か店長と美雨には通ずる物があるのか? 「はぃなのです♪ 麻衣さんって本当に有希さんが大好きなのですね?」 「まぁ有希も今やスターだからなぁ…。」 羽織ってる薄汚れた上着を脱いでロッカーに放り込んだ。 さて…帰るか。 鞄は持ったし携帯もあるよな。 「準備は大丈夫か? そろそろ帰るからな。」 「歩いて帰るのは面倒だったので待ってた甲斐があったのです♪」 そういうことだったんすね。 「それじゃ買い物して帰ろうな。」 鍵を鞄から取り出して指に引っ掛けヒュンヒュンと回す。 「はぃなのです! 今日のご飯はお魚なのです!」 「また魚…?」 あはは…。 もう飽きたよ美雨…。  
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