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今は三月の中旬。
大分、暖かくなって桜も蕾を付け準備OKといったところだ。
「なぁ…? 一つ提案があるんだが。」
「ん~? 何よ。」
「どうしたのですか~?」
気持ちいい春の日差しを感じながら俺達は家でくつろいでいた。
「あのさ…家、引っ越さないか? ここじゃ狭いだろ。」
俺は周りを見渡した。
仕舞いきれない洋服やら本が視界に入る。
「確かに…コウが部屋で寝れないのは可哀想ね。」
ソファーで何やらファッション系の雑誌を読んでる弥生。
「それは良いんだけど…自分達の部屋くらい欲しいだろ?」
ほらっ…年頃の娘達ですし?
見られたくない物とか━━
「わたしはご主人様と弥生ちゃんと一緒の部屋が良いのです♪」
「私も別に今のままでも良いわよ。」
あ…あれ…?
もしかして引っ越しの必要ないのか?
「と…とにかく引っ越すんだッ! いいなッ!?」
「「は…はぃ…。」」
よしっ。
良いお返事だ。
「だから今日は家を探しに不動産に行くぞ。」
住むなら一軒家が良いよな。
今の収入なら大丈夫だろ。
「でも今日は麗香さんのところに行かなきゃなのです…。」
「なら私がコウと行くわね。」
そうだな。
美雨は家が決まったら連れていこうな。
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