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━━━━…。
不動産屋のオジサンが家の管理をしてる人に連絡してくれたおかげで、すぐに家を見に来れた。
って言っても鍵は開いてるのに管理人は不在なんだが。
「き…綺麗ね…。」
そうっすね。
「それに無駄に広い…。」
そうっすね。
「コウ? 口が開きっぱなしよ?」
「あっ…本当だ。」
俺達は何も置いてない広いリビングの入り口に立ち尽くしてる。
凄い家だな…。
この値段じゃ安すぎるだろ。
有希ん家からも近いし好条件すぎるぞ。
誰も住んでないのが謎だ。
「綺麗で広いじゃねぇか…。 やっぱり誰か死んでんのか?」
「ヒィッ…そんなこと言うなぁ…。」
耳と体をビクビクッと震わせがら弥生は俺の腕にしがみついた。
弥生は可愛いな…。
美雨なら『お化け! 凄いのです!』とか言ってくれちゃいそうだよな。
カチャッ。
「やぁっ! 君達、久し振りだね!」
「公平様♪ 久し振りざます♪」
真新しい玄関の扉が静かに開いた。
玄関の方を見ると、そこに居たのは━━
「お…お前達はッ!」
誰だっけ…。
俺達のことを知ってるみたいだから初めてじゃないのか。
「なぁ弥生。 この人達、誰だっけ?」
「管理人さんじゃない? もしくはストーカー?」
あ~…ストーカーか。
それはあるかもな。
「き…君達…? 失礼なことを言ってないかい…?」
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