五章・引っ越しです。

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  私が…作らせた…? 「なので家賃などはタダざます♪ クズ野郎が家をプレゼントするざます♪」 「「……。」」 何なんだ…一体…。 家をプレゼントって…。 「なぁジョニー? お前どうしたんだよ、これ。」 床に這い蹲ってグジグジと泣きわめくジョニーに腰を下ろして話し掛けた。 「家を作らないとぉ…ヒグッ…鈴本の所に行っちゃうってぇ…。」 マジですか。 ってか泣きすぎだろ。 「ズビビーッ…まぁ家くらいマミーとパピーに頼んだら、すぐ作ってくれたんだけどねッ! あっはっはーッ!」 マミー? それジュースですか? パピー? それオムツですか? 「ほ…本当に住んでいいのか…?」 こんな良い家をタダなんて願ったり叶ったりだが。 「もちろんざます。 その代わり━━」 「あっ、やっぱり止める。 他の家探すから。」 何か俺の大切な物が失われる気がする。 「なッ! そんなこと言わずに住むざますッ!」 エリザベスは膝立ちで俺の服の裾を掴んだ。 「その代わりに…その…頭を撫でて欲しいざます…。」 はぁ…? 頭を撫でる…?  
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