五章・引っ越しです。

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  「ご馳走様♪ いつ食べても美味しいわね♪」 「ご馳走様…ざます…。」 オムライスをペロッと平らげた二人。 弥生は満足そうにお腹をペシペシと叩いていた。 「エリザベスはどうだった? 美味かったか?」 二人分の皿を重ねてコップにはスプーンを差し込んだ。 「凄く…美味しかったざます…。」 エリザベスは口をティッシュで拭きながら恥ずかしそうに顔を背けた。 「ふふっ。 なら良かった。 お粗末様です。」 セレブも気に入る…オムライスって偉大だな。 「あの…公平様…?」 「ん? 何だ?」 丸めたティッシュを持って手をモジモジとしてるエリザベス。 そんな改まって何だ? 家なら遠慮なく貰うぞ? 「えっと…次は健様も一緒に来て良いざますか…?」 ん…? 「健って誰だっけ?」 「さぁ…そんな人居たかしら?」 「ワタクシの主人ざますわよッ!」 あぁっ! ジョニーのことかっ! 「良いぞ。 こんな物しかご馳走出来ないけどな」 皿を持ちながら立ち上がる。 エリザベスの頭にポンッと手を置くと嬉しそうに微笑んだ。  
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