五章・引っ越しです。

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  ━━━━…。 「んん~…。 すぅ…すぅ…。」 ゴンッ! 寝ていた俺の額に固い物体が物凄い勢いでぶつかった。 「イテッ! な…何事だッ!?」 って…何だ、これ。 これって猫耳か? 「にゃふ~…もう食べられないのれす…。」 「すぅ…すぅ…。」 目の前に現れたのは美雨の石頭だった。 俺の寝ているソファーには何故か弥生も一緒に寝ていた。 はぁ…。 何してんだ、お前達…。 それと美雨、痛かったぞ。 「ふわぁ…顔でも洗うかな…。」 プルルルルッ! 眠い目を擦りながら立ち上がると枕元に置いてある携帯が鳴り出した。 ん…朝から誰だ? 二人を起こしちゃう前に、さっさと出るか…。 ピッ。 [はい、もしもーし。] [あっ公平くん? 有希でーす♪] おぉ有希か。 早朝から元気だな。 [どうした? 何か用事か?] 携帯を耳に当てながら二人を起こさないようにリビングを出た。 [今日、引っ越しでしょ? 行けそうにないんだ私…。] あぁそんなことか。 有希が来たら店長が働いてくれなさそうだから都合が良い。  
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