五章・引っ越しです。

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  「ふぁ~…コウ…? 何よ、このトラック…。」 寝癖で変な方に垂れ曲がってる弥生が目をゴシゴシと擦りながら家から出てきた。 「おっ、おはよう。 店長が持ってきてくれたんだ。」 「ふーん…箱に主人様が書いてあるけど。」 YuNowの宣伝車みたいだよな。 これ本当に店のトラックか? 「鈴本くん、この子は?」 トラックから降りてきた店長は首を傾げながら弥生を見た。 「この子も親戚で今は一緒に住んでるんです。」 「へぇ~♪ 初めまして♪ 木山 麻衣です♪」 「どうも初めまして。 弥生です。」 んっ…そういえば弥生だけしか出て来ないな。 「なぁ弥生? 美雨は?」 まだ顔洗ってるのか? 食い物は昨日の夜に粗方、片付けたから無いはずだけど。 「お母様がこっちに向かってるから迎えに行ったわ。」 「俺に言ってくれれば車で迎えに行ったのに…。」 ってか、いつの間に家から出たんだ美雨の奴。 気付かなかったぞ。 「じゃ、とりあえず始めよ♪ 僕は何すればいい?」 そうだな。 小物を片付けながらだし早めに始めた方がいいか。 俺達は一旦、家に入って各自の仕事を始めた。  
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