五章・引っ越しです。

20/42
前へ
/374ページ
次へ
  「エリザベスが急に素直になってくれてね…理由を聞いたんだ。」 ジョニーは顔を背けながらボソッと小さな声で呟いた。 「その…鈴本が理由らしいんだ。」 「はぁ? 俺が理由って…あぁ、あれか。」 エリザベスの奴、上手くやってるみたいだな…良かった。 「お礼と言っちゃなんだが…僕が手伝ってやろうかと。」 あんまり役に立ちそうにないけど人数が多い方が良いよな。 「んっ、それは助かる。 それじゃ次は洗濯機を━━」 「えッ!? 『それは助かる』だけなのかッ!?」 俺の顔を見ながら唖然とした表情をするジョニー。 はぁ…。 本当に面倒な奴だな、お前…。 「はいはい…。 どーもありがとーございまーす。」 「ふふっ…僕に手伝ってもらえるなんて有り難く思え!」 そーですね。 凄く有り難いですよ。 「ほれっ次は洗濯機だ。 行けるな?」 「い…行けるぞ…。」 そうかい。 じゃよろしく頼むぞ。 俺は苦笑いをしているジョニーを引き連れて洗濯機の元に向かった。  
/374ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1496人が本棚に入れています
本棚に追加