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「ごめんなさい…僕が道に迷っちゃったから…。」
シュンッとした店長は今にも泣き出しそうな程に落ち込んでる。
「大丈夫ですって。」
「そうっすよ。 全然、間に合うっす。」
店長に道を教えなかった俺の責任でもあるし。
一人を責めることなんてしませんよ。
「ありがとぉ~…。」
少し涙目になっていた店長はニコッと微笑んだ。
「それじゃ俺が前を走るんで付いてきてくださいね。」
「了解っす!」
田中さんは俺の車。
俺はトラックに乗り込み二台は新居に向かって走り始めた。
「トラックなんか運転するの初めてですよ。」
やっぱり目線が高いなぁ~…。
長さはワゴンより少し長いだけでそんなに気にならないが。
「まぁ二トン車だからそんなに大きくないよ♪」
「何でトラックなんかあるんですか?」
そもそも店にトラックは必要ないんじゃ?
「仕事の合間にイジってたから趣味用かな?」
『ん~…』と顎に手を当て首を傾げながら、そう言った。
趣味用にトラックですか。
軽自動車とかなら分かりますがトラックですか。
「でも店長がトラック貸してくれて助かりましたよ。」
「えへへ♪ もっと僕を褒めていいよ~♪」
はいはい。
貸してくださって、ありがとうございます。
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