五章・引っ越しです。

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  「言わないなら…鈴本くんの給料が楽しみだね♪」 ニッコリと微笑む店長の目の奥には真っ黒な悪魔のような店長が見えた気がする。 「ねぇ公平くん? もう良いんじゃない?」 床に座ってゴソゴソと段ボールを漁っていた有希は俺の隣にポフッと座った。 まぁ有希がそう言うなら…。 給料減らされるのは困るし。 「店長…驚かないでくださいね?」 「ん? 僕はちょっとやそっとじゃ驚かないよ?」 まぁそれなら良いんだけど。 心臓発作でも起こされたら大変だから。 「じゃ有希。 眼鏡取っていいぞ。」 「はい♪ 了解しました♪」 有希は反応を見るのが楽しみなのかニヤニヤとニヤケながら眼鏡を外した。 「店長さん、お久しぶりです♪ YuNowです♪」 眼鏡を外した有希は店長を見詰めニッコリとアイドルスマイル。 「……。」 それを大した心の準備もせず見てしまった店長はフリーズ。 おーい。 目、開いたままだと乾きますよ~。 「な…ななな何でYuNow様がここにッ!? えッ!? えぇッ!?」 おっ動いた。 早口ですね店長。 「鈴本くん、これって一分の一スケールのフィギュアッ!?」 「それを俺が持ってたら怖いでしょうが。」  
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