五章・引っ越しです。

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  二人が風呂に入ってる間に俺は自分の部屋を見ていた。 「広い部屋だな…。 テレビも備え付けがあるのか。」 我が家にはテレビが一台しかなかったから助かる。 ってか備え付けのテレビの方がデカイって…敗北感が…。 「ベッドもデカイな…他の部屋はどうなってんだ? 見てみるか。」 まずは美雨の部屋だな。 片付けは終わってるらしいし見ても平気だろ。 俺の部屋から少しだけ離れた所にある美雨の部屋に向かった。 「お…おぉ…。」 カーテンがピンクに壁紙も薄いピンクって物凄い部屋だ…。 テレビもピンクって凄いセンスだな。 「さてと…次は弥生の部屋か。」 美雨の部屋の隣にある弥生の部屋に一応ノックしてから入った。 「ん~…まぁ弥生らしい部屋だな。 シンプルで。」 白を基調にした部屋は確かに弥生が好みそうな感じだ。 この部屋はカッコイイな…。 ガチャッ。 「あれ…コウ? そんな所で何やってるの?」 開いたドアから弥生がタオルで頭を拭きながら入ってきた。 あぁ風呂出たのか。 「暇だったから、みんなの部屋見てたんだよ。」 「あっ…美雨の部屋は見た? 凄いわよ。」 ポフッとベッドに腰掛けた弥生は苦笑いしながら俺を見た。 「あぁ見たぞ。 ピンクだったな…。」 桜餅に顔を埋めたら、あんな光景なんだろうな。 あっ、いや別に桜餅じゃなくてもいいんだけど。 「コウは自分の部屋、気に入った? 特徴はなかったけど。」 「何か面白みの無い部屋だけど、まぁ俺らしいだろ。」 俺がピンクな部屋なのも変だし。 妥当な割り振りだな。 「ふぁ~♪ 良いお湯だったのです♪」 弥生の部屋の前をヨタヨタとした足取りの美雨が通った。 さてと…俺も風呂入ってくるか。 少しでも体、解さなきゃな。  
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