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「ん~…誰だ…?」
ウトウトしてたのに。
体がダルくて立ち上がれん。
『弥生よ。 ちょっと入っていい…?』
ドアの向こうから聞こえたのは弥生の小さな声だった。
ん?
何事だ…?
「お~…入っていいぞ。」
ガチャッ。
ドアが開いた。
そこには枕を抱いて恥ずかしそうに立っている弥生が居た。
「どうしたんだ?」
「あの…んっと…えっと…。」
枕を抱えながら手をモジモジとさせ恥ずかしそうに顔を俯かせていた。
何をモジモジしてるんだ。
トイレの場所なら教えただろ。
「コウが私と一緒に寝たいと思って…来てみた。」
モゴモゴと呟くように小声で喋る弥生は真っ赤な顔をしていた。
はい?
あぁ…一緒に寝たいのか。
「そうだな。 一緒に寝たい寝たい。 で、どうしたんだ?」
「やっぱり聞くのね…。」
当たり前だろが。
何かあったのかと心配になるだろ。
「いつも美雨と寝てたから…一人でベッドに居たら寂しくなっちゃって…。」
実は怖がりで寂しがり屋だもんな弥生は。
ったく…仕方ねぇな。
「ほれっ…湯冷めする前に布団入れ。」
「し…仕方ないから一緒に寝てあげる!」
弥生はタタタッと走ってくると布団に潜り込んできた。
「コウ暖かい…。」
枕を置いて隣に寝転がると俺の胸元に顔を埋めた。
まぁ…いいか。
たまには一緒に寝るのも。
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