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私はその茶封筒からお金を出して財布に仕舞ってから美雨の元に向かった。
「材料がぁ…きっと、これは事件なのですッ! 泥棒なのです~ッ!」
キッチンに居た美雨は冷蔵庫に頭を突っ込み叫んでいた。
「あのね美雨。 材料は━━」
「ごめんなのです…わたしが、しっかりしてないから盗まれたのです…。」
美雨は私の顔を見て申し訳なさそうに苦笑いしながら項垂れた。
「いや材料は最初から無いわよ…。」
あちゃ~…。
やっぱり美雨も忘れてるのね…。
「だから昨日はお寿司だったんでしょ?」
「あっ…そうだったのです! スッカリ忘れてたのです♪」
美雨がニコッと微笑むのを見て私はポケットに仕舞った財布を取り出した。
「だから今から外でご飯食べましょ? コウがお金くれたからね。」
それにしてもコウって自分にはお金使わないわよね…。
いつも私達のことばっかりで。
「本当なのですかッ!? すぐに着替えてくるのです~♪」
「ん…って、そんなに急がなくても大丈夫よ。」
そっか…私達でコウのために何か買えばいいのね。
喜んでくれそうな物を…ね?
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