六章・とある猫達の一日。

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  ━━━━…。 「ご馳走様なのです♪ スッゴく美味しかったのです♪」 美雨は最後の一切れを食べ終えると両手を合わせてニコッと笑った。 た…食べたわね、この子…。 その体のどこに仕舞ってるのかしら…。 リンリンリーンッ! 「「「ご完食おめでとうございまーす!」」」 急に店員さんの声で騒がしくなった店内はベルの音が響き渡った。 「え? 一体どうしたのですか?」 「さぁ…? 何か食べ切ったみたいよ?」 すると私達の元に一人の店員さんが駆け寄ってきた。 「チャレンジ成功おめでとうございまーす♪」 その店員さんは美雨の首にちょっとしたメダル的な物を掛けた。 はぁッ!? 完食おめでとうって美雨のことだったのッ!? 「え? わたし何かしたのですか?」 「お客様がお食べになったサンドイッチとハンバーグは完食すると無料になって賞金もあるんです♪」 嘘でしょ…。 それにサンドイッチもチャレンジだったのね…。 「えッ!? 本当なのですか~ッ!?」 「はいっ賞品の二万円になります♪」 美雨は驚きながら店員さんの手から賞金を受け取った。 「ありがとうなのです! 見てなのです弥生ちゃん!」 「あはは…凄いわね…。」 本当に凄いわよ…。 呆れを通り越して尊敬しちゃうわ…。  
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