六章・とある猫達の一日。

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  「お写真撮りますね~! 笑ってくださーい!」 カメラを持ってきた店員が私達にレンズを向けた。 「ほらっ弥生ちゃん♪ ピースなのです♪」 「えっ? 私もなの?」 私の座ってる方に移動してきた美雨は後ろから抱き着いた。 「それじゃ撮りまーす! はいチーズ♪」 カシャッ! 「ありがとうございました! 店内に飾らせていただきます!」 「飾ってくれるのですか♪ 嬉しいのです♪」 私は苦笑いだと思うけどね…。 あはは…。 「それじゃお腹もいっぱいになったので行くのです♪」 「そうね…。」 ジュース代だけをレジで払い私達は喫茶店を出た。 ん~…凄い安上がりなご飯になったわね。 二人で三百円って。 「次はどこに行くのですか~?」 私の前を楽しそうにスキップしながら歩く美雨。 「私はどこでもいいわよ?」 「なら、あそこにあるお店に入るのです♪」 美雨が指差す方を見ると、そこにあったのはゲームセンターだった。 「そこ行くの…?」 「面白そうなので入るのです♪」 えっ…本当に入るんだ…。 まぁいっか…。 私はルンルンと気分が良さそうな美雨に手を引かれてゲームセンターに入った。  
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