六章・とある猫達の一日。

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  「どうしてアクセサリー屋さんなのですか?」 私に手を引かれてる美雨は首を傾げて私の顔を覗き込んだ。 「コウにプレゼントをね。 いつも私達にばっかりお金使ってるでしょ?」 私達が戻ってきてからは車にもお金使ってないみたいだし。 少しは飼い主孝行しなきゃ。 「あっ! それはナイスアイディアなのです!」 「じゃ美雨もコウのプレゼントの手伝ってね?」 美雨は『了解なのです!』と嬉しそうに言うと私にギュッと抱き着いた。 「で…コウが喜びそうなのって何…?」 あんまりコウ、アクセサリーしないから分かんない。 「ご主人様は猫が大好きなのです!」 猫ね~…ん~…。 「じゃ美雨がストラップにでもなったら?」 「にゃッ!?」 ってストラップ…あっ。 三人でお揃いのを携帯に付けるのも良いかもね。 「美雨、コウの携帯って何か付いてる?」 美雨は、ん~…と唸りながら顎に手を当て首を傾げて目を瞑った。 「確か…何も付いてなかった気がするのです。」 ふーん…。 なら丁度良いかも…。 私達はストラップが売ってる方に移動して色々とコウの喜びそうな物を探した。  
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