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「そうか…じゃ今日はゆっくりさせてもらおっかな?」
今の俺には心配してくれる奴が居るんだよな。
こうやって泣きながら心配してくれる奴が。
「はいなのです…わたしがずっと看病するのです。」
「ん…ありがとな。」
俺は美雨の小さな体をギュッと抱きしめてベッドに寝転んだ。
ふぅ~…久しぶりだな。
こうやって美雨と居るのも。
「ご主人様? お腹は減らないのですか?」
「ゴホゴホッ…あんまり食欲ない。」
また頭痛が酷くなってきた。
熱が上がったのかな。
「じゃお薬、買ってくるのです。 お薬を飲めば辛くないのですよ。」
美雨は俺から離れると自分の財布を鞄に捩込んだ。
「雨降ってるからいいぞ。 ゴホゴホッ…寝てれば治る。」
「ダメなのです! 雨なんて、へっちゃらなのですよ♪」
そうかい。
でも今日は寒いからな…よっこいしょっと。
俺は立ち上がり押し入れから薄手のダウンを出して美雨の腕を通した。
「ほれっ、これで寒くないだろ。 気を付けろよ?」
「ありがとうなのです! ちゃんと寝てるのですよ?」
美雨は俺のダウンの匂いをクンクン嗅ぎながら嬉しそうに部屋から出ていった。
ふぅ…少し寝よう。
頭痛が酷くなってきた。
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