一章・帰ってきたッ!?

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  猫の状態でも言葉は理解出来るのか。 これは…。 「猫のコンテストに出場したら優勝だな…。」 間違いなく優勝だ。 生活に困ったら出場してもらうのも良いかもな…。 ポンッ! ブツブツと独り言を言ってると弥生はポンッと人間の姿に戻った。 「コウ。 私は絶対にコンテストなんか出ないからね。」 「じょ…冗談だって…。」 そんなに睨まないでくれ…。 少し期待してたんだけども。 二人は、それから凄い勢いで食べていた。 あっという間に食べてくれるのは見てる方も気持ちが良かった。 「ふぁ~♪ ご馳走様なのです♪ 「ご馳走様。 美味しかったわ。」 お粗末様です。 「あっ弥生ちゃん? 麗香さんには挨拶しに行かないのですか~?」 満足そうに腹を摩りながら言う美雨。 「そうね…お母様にも会いたいわ…。」 「麗香さんなら多分、家に居るだろう。」 俺も麗香さんとは三ヶ月くらい会ってないから。 たまには顔出さなきゃな。 「なら行ってもいい…?」 「おう、じゃ準備しておけよ。」 俺は家を出るとそのまま家の目の前にある駐車場に向かった。 「んっ…昨日、洗ったばっかりだから車がピカピカだ。」 愛車のスポーツカーに乗り込みエンジンを掛け何度か空吹かしをして温める。 美雨たちが居なくなってからこいつを買ったんだ。 乗せてやりたいと思ってたがこんなに急に機会が来るとはなぁ。 「よし…もう良いだろ。 行くか。」 ゆっくりと動かして家のすぐそばに停車する。 そして車のエンジンを掛けたまま玄関に向かった。 「準備は出来たか~?」 「準備って言っても靴履くだけだからね。」 まぁ確かにな。  
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