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猫の状態でも言葉は理解出来るのか。
これは…。
「猫のコンテストに出場したら優勝だな…。」
間違いなく優勝だ。
生活に困ったら出場してもらうのも良いかもな…。
ポンッ!
ブツブツと独り言を言ってると弥生はポンッと人間の姿に戻った。
「コウ。 私は絶対にコンテストなんか出ないからね。」
「じょ…冗談だって…。」
そんなに睨まないでくれ…。
少し期待してたんだけども。
二人は、それから凄い勢いで食べていた。
あっという間に食べてくれるのは見てる方も気持ちが良かった。
「ふぁ~♪ ご馳走様なのです♪
「ご馳走様。 美味しかったわ。」
お粗末様です。
「あっ弥生ちゃん? 麗香さんには挨拶しに行かないのですか~?」
満足そうに腹を摩りながら言う美雨。
「そうね…お母様にも会いたいわ…。」
「麗香さんなら多分、家に居るだろう。」
俺も麗香さんとは三ヶ月くらい会ってないから。
たまには顔出さなきゃな。
「なら行ってもいい…?」
「おう、じゃ準備しておけよ。」
俺は家を出るとそのまま家の目の前にある駐車場に向かった。
「んっ…昨日、洗ったばっかりだから車がピカピカだ。」
愛車のスポーツカーに乗り込みエンジンを掛け何度か空吹かしをして温める。
美雨たちが居なくなってからこいつを買ったんだ。
乗せてやりたいと思ってたがこんなに急に機会が来るとはなぁ。
「よし…もう良いだろ。 行くか。」
ゆっくりと動かして家のすぐそばに停車する。
そして車のエンジンを掛けたまま玄関に向かった。
「準備は出来たか~?」
「準備って言っても靴履くだけだからね。」
まぁ確かにな。
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