1496人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫…一人で出来る。 一人でやってみせるからッ!」
私はコウの目を真っ直ぐ見ながら大声で叫んだ。
それを見たコウはキョトンッとしていた。
いつも何かに甘えてきたから。
一人で何かをやり切ったことなんてないかもしれない。
「こんなの簡単よッ! すぐに持っていくんだからッ!」
だから簡単なことでも…一人でやり切ってみたいの。
「ん…そっか。 じゃ弥生に任せた。」
コウはクルッと方向転換するとリビングの出口に向かった。
「雑巾はお湯で濯ぎながらやれよ。 その手はぬるま湯で温めてな。」
えっ…?
私の手…気が付いてたんだ。
コウはそのままガチャッと扉を開けて自分の部屋に戻っていった。
「よーしっ…やるわよ~ッ!」
このキッチンの床を隅々まで綺麗にするんだからッ!
そして氷枕を作るんだもんッ!
最初のコメントを投稿しよう!