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氷枕に頭を乗せるとチャポンッと中の水が揺れる。
オーバーヒート状態の俺の頭をヒンヤリと冷やした。
「ふぁ…冷てぇ…。」
ってイタタッ…。
また頭痛が酷くなってきた…。
「あっ…タオルもう一枚巻こうか?」
と言いながら布団から出て立ち上がろうとした弥生。
俺は弥生の腰を掴んでグッと背中から引き寄せた。
「にゃふッ! は…離してくれきゃ取りにいけないわよ…?」
「大丈夫…だから、ここに居てくれ…。」
ズキズキッと疼く頭を堪えながら弥生の体をギュッと抱きしめた。
クッ…痛ぇ…。
いつになったら薬、効くんだよッ…。
「コウ…? もしかして辛いの…?」
俺の腕の中で体をモゾモゾと反転させて俺をジッと見つめる弥生。
「少しな…本当に少しだけ━━」
「ご主人様、痛いが頭なのれすかッ!?」
寝ていたはずなのに急に立ち上がった美雨。
顔はこっちを向いてなく言ってることも意味不明なのに何故か頭痛が酷いのを分かっていた。
「今、美雨が助けに行くのれすッ!」
「馬鹿ッ! そっちは違━━」
ドスンッ!
「まぶぅッ!」
目も開いてない美雨はヨタヨタと歩くと豪快に頭から床に落ちた。
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