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「さすが美雨ね…。 もう終わっちゃうわ…。」
弥生はテキパキと身の回りを整えていく美雨をポカンッと見ていた。
我が愛猫ながら凄いよな。
家事なんて少ししか教えてないのに。
「ふぁ~…終わったのです。 ご主人様、寒くないですか?」
俺の身の回りの整理を終え美雨はベッドに腰掛けて俺を見ていた。
「あぁ…少し寒いな…。」
熱が出てるからかな…。
少しだけ寒気がする。
「弥生ちゃん! 今こそ私達の出番なのです!」
「出番…えッ!? ちょッ…引っ張らないでぇぇぇぇッ!」
美雨は俺の枕元に座っていた弥生を引っ張って部屋から出ていってしまった。
ゴホゴホッ…。
あ~…寒いな…って、ん?
布団の中をゴソゴソと探るとホカホカと温かい物に手が触れた。
「これ温かいな…。」
「「にゃ~。」」
ん~…気持ちいい。
モコモコしてて柔らかくて…にゃ?
ガバッ!
「な…何してんだ…?」
布団を覗くとモゾモゾと中から出て来て俺の顔に頬擦りする二つの毛玉。
「「にゃ~?」」
「いや首を傾げたいのは俺だから…。」
それは猫状態の美雨と弥生だった。
俺をクリクリとした真ん丸な瞳で見詰めながら首を傾げる。
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