八章・桜祭りなんです。

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  「オジサン、タコ焼き一つね。」 イカ焼きを黙々と食べてる二人を置いてタコ焼きを買いにきた。 「あいよッ!」 そう威勢良く言うと焼いていたタコ焼きをパックに手早く詰める。 蓋を閉じ袋に仕舞ったのを俺に手渡した。 ん~…美味そうだな。 祭りって言ったらタコ焼きだよな。 「ありがとうございましたッ!」 お金をオジサンに手渡してから俺は二人の元に戻った。 二人が座るベンチの前にスッと腰を下ろす。 さてと…腹減った。 食べるかな~。 「いただきまーす。」 あー…ん? 「「ジーッ…。」」 気になるんですけど…。 物凄い気になるんですけど…。 「本当に食べるのね…?」 「それでいいのですね…?」 イカ焼きを持った二人が俺をジーッと睨みつける。 何で、こんなに問い詰められてんだ俺。 タコ焼き食うだけだろ…よしっ。 「食うに決まってるだろが。 食いたくて買ったんだから。」 爪楊枝を刺したタコ焼きを口にゆっくりと近付ける。 甘いソースの香りがふんわりと漂ってきた。 良い匂いだな…。 それじゃ、いただきま━━ 「「あぁッ…。」」 「物凄く気になるんですけどぉッ!」  
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