1496人が本棚に入れています
本棚に追加
「あっ、ごめんなのです。」
「私達のことは気にしないで食べていいわよ。」
二人は俺から目を離すと、またイカ焼きにガブッとかじりついた。
これで大丈夫そうだな。
それじゃ改めまして。
「いただきま━━」
「「あぁッ…。」」
「もう分かったよッ! 食べたいなら食べろよッ!」
そんな根性悪い子に育てた覚えはないぞッ!
ご主人様は悲しいッ!
「あっ、そう? なら食べさせてもらうわね♪」
「いただきますなのです♪」
キラキラした目でタコ焼きに爪楊枝を刺す二人。
本当に嬉しそうにタコ焼きを頬張っていた。
「どうぞ召し上がれ…。」
はぁ…ったく。
俺のが食いたくて買ってきたんだからな?
「はぅ…美味しいのです! 絶品なのです~!」
「本当、美味しいわね♪」
まぁ…口の周りにソースを付けながら美味しそうに食べてる二人を怒る気にならないんだけどな…。
「ご主人様♪ あーんなのですよ♪」
美雨はかじり跡の付いたタコ焼きを俺の口元に近付けてきた。
「え? あーん…。」
口を開けると、それをヒョイッと俺の口に放り込んだ。
うん…美味しい…。
お前に食べさせてもらうと余計に美味い気がするよ…。
タコは入ってないけど。
最初のコメントを投稿しよう!