1496人が本棚に入れています
本棚に追加
「ほぉ…花より団子な弥生とは大違いだな~?」
美雨に感心しながら弥生をチラッと見た。
弥生はムスッと頬を膨らませる。
「な…何よそれッ! 私が食べてばっかりみたいに━━」
「だって本当のことだろ?」
『うぐッ…』と明らかに図星な顔をしながら唸った弥生。
耳をフニャッと垂れ下げると俯きがちに俺を見た。
「私だって…綺麗な景色とか見るのは好きよ?」
ほぉ…。
弥生にも分かるのか。
「でも、すぐ飽きちゃうけどね。 あはは~…。」
「それじゃダメなんだっての。」
苦笑いしながら足をプラプラと振る弥生を見て俺も思わず苦笑いが出た。
「美雨を見てみろ。 あんなに熱心に━━」
って、あれ?
美雨どこ行った?
「美雨なら、そこで子供と遊んでるわよ。」
弥生が指差した方を見てみると桜吹雪の中、小さな女の子と一緒に駆け回る美雨が居た。
「にゃはは~♪ 捕まえちゃうぞーなのです♪」
「きゃははは~♪」
あはは…いつの間にか…。
でも美雨のこういう姿を見るのは初めてかもしれないな。
最初のコメントを投稿しよう!