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「おぉ鈴本。 君も桜祭りに来ていたんだね。」
女性陣に囲まれて居心地悪そうに苦笑いしているジョニー。
カラオケ大会の参加賞なのか手には手ぬぐいが握られていた。
「ジョニーさん、このボタンを押してなのですよ?」
「あ…あぁ分かった。」
お前も災難だな。
たまたま出会したせいで巻き込まれて。
美雨はジョニーに自分の携帯を手渡すと俺達を引っ張って桜の下に陣取った。
「それじゃ有希さんと小百合ちゃんは真ん中なのです♪」
真ん中に来て軽く屈み小百合ちゃんに高さを合わせた有希。
俺達は二人の後ろに並んだ。
「あっ小百合ちゃん♪ 絵も一緒に撮ってもらおっか♪」
「うん♪ じゃあ小百合も持つね♪」
丸めて持っていた画用紙を開くと両端を二人で持ってカメラに向けた。
「準備は良いのですね? ジョニーさんは大丈夫ですか?」
携帯を俺達に向けて持ったジョニーは少し距離を取る。
位置を決めて片手を上げた。
「僕はいつでもいいぞ。 ピントも合ってる。」
「それじゃ二人の合図でよろしくなのです♪」
美雨はそう言うと俺の横にもたれ掛かってニッコリと微笑んだ。
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