九章・暑い日に見た夢。

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  ━━━━…。 桜は散って瑞々しい緑の葉に変わった。 ジメジメと茹だるように暑くて寝苦しい夜だった。 「ん~…寝れん。 眠いのに寝れん。」 寝かせろ。 こっちは眠くて眠くて仕方ないんだよ。 布団が温かくなったらコロコロと転がりながら冷たい所を探す。 そんなことを繰り返していると扉が静かに開いた。 「ご主人様ぁ…ふぁ…。 一緒に寝るのです…。」 扉からヨタヨタとした足取りで入ってきた美雨。 目は全く開いてないのに確実に俺に近付いてきた。 「おぉ美雨。 ってか暑いのに一緒に寝るのか。」 「はいなのです…。」 美雨はベッドの前まで辿り着くとピタッと停止した。 「それじゃ、おやすみなのです…。」 そのまま俺の寝転がってるベッドに倒れてくる美雨。 俺はその光景を真下からスローモーションで見えた。 「ちょっと待てッ! 絶対その位置はやばいってッ!」 狙ったかのように俺の額に向かって美雨の額が近付いてくる。 まぁ避けられるわけもなく。 ゴンッ! 「あは…は…おやすみ…。」 額にクリティカルヒット。 美雨の石頭によって気絶するように眠りに落ちた。  
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