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「ありがとな。 少し触らせてもらうだけだから…っと。」
俺は小さな体でヨタヨタと歩き回ってる子猫を優しく抱き上げた。
「それにしても小さい。 やっぱり子猫は可愛いよな…。」
「みゃあ。」
抱き上げられた子猫は足をバタバタとさせながら可愛らしい声で鳴いた。
ん~…可愛い。
まだお前は子猫特有の目の青みが抜けてないのか。
「親子そっくりな柄だな…って暴れんなッ!」
「みゃあ~!」
やっぱり親の方が良いのか。
分かった分かった。
親猫を見て鳴き叫ぶ子猫を優しく撫でてから地面にソッと降ろした。
「みゃあ。」
元に走って向かった子猫は親猫の体にスリスリと擦り寄っていた。
「にゃ…。」
親猫はペロペロと頭を舐めてやると魚を子供の前に置いて、どこかに向かって歩き始めた。
「お…おい。 子供は置いていっちゃうのか…?」
ったく仕方ねぇな…。
もう少し追い掛けてみるか。
俺は魚の前で小さく首を傾げる子猫を軽く撫でてから親猫を追い掛けた。
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