一章・帰ってきたッ!?

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  「あっそうだ…えっと…。」 有希はガサゴソと自分の鞄を漁り始めた。 「公平くん達CD欲しい? 今ならサインも入れちゃうよ~♪」 中から出したのは有希がジャケットのCD。 それをトランプのように五枚ほどビッと出して見せた。 しょうがないからもらってやるか。 頑張ってるみたいだし。 「オークションに流せば良い金になりそうだ…よし売ろう。  三枚くれ。 サイン書いて。」 「いやいやっ! なんか欲望が口からだだ漏れだよ!?」 ワガママだな。 貰ってやるんだから文句言うでない。 「大丈夫、生活の足しになってもらうだけだから。」 「うぅ…私なんて…私なんて…。」 あっイジけた。 自分のCDにサイン書くだけで高く売れるんだから嬉しく思え。 「CD出してるのね…アイドルって凄いわ…。 そんなに人気じゃ外に出るのも大変なんじゃない?」 弥生はCDを持つと興味深そうに中身を見ていた。 「そうだね♪ サングラスか伊達眼鏡は必ずしてるよ♪」 「アイドルって大変ね…。」 でも弥生と美雨もアイドル級の可愛さですよ。  
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