二章・アイドルと…?

2/25
前へ
/374ページ
次へ
  ━━━━…。 「公平くん起きてぇ~!」 耳元で俺を呼ぶ声が聞こえて目が覚めた。 窓を確認すると、まだ薄暗い。 そして死ぬほど寒い。 何だよ朝からガヤガヤと…。 って、あのまま寝ちゃったのか…。 「何だよ…。」 「私のマネージャーが風邪引いちゃったのっ!」 そうですか。 それじゃお休みなさい。 「起きてってば~っ!」 あー…うるさい。 まだ四時じゃねぇか…。 「今、早朝、四時。 俺、眠い。 寒い。 寝る。」 「送ってよぉ~っ!」 なーんで朝っぱらから車を出さなきゃいかんのだ。 しかも二日酔いで運転は捕まります。 「え~…。 他の人が迎えに来たりしねぇのか?」 「しないの…だからお願いっ! アイドルがお願いしてるんだよ…?」 四時から動かされるなら酒なんか呑まなかったぞ…。 あー…頭痛い。 「はぃはぃ…分かりましたよアイドル様…。」 「優しいね公平くん~♪ はい、このスーツ着てね♪」 SPの方が着てるような真っ黒なスーツを手渡された。 「はぃはぃスーツね…って、なぜスーツ?」 送迎だけなら私服でいいのでは? 休みなのに、こんな堅苦しい服は嫌だ。 「今日一日…マネージャーとしてよろしくっ♪」 騙された。  
/374ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1496人が本棚に入れています
本棚に追加