二章・アイドルと…?

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  「ふにゃ…何事なのです…。」 俺の包まっていた布団の中でモゾモゾと動く美雨。 目を擦りながら眠そうに俺を見ていた。 一緒に寝てたんだな…。 今、気が付いた。 「この鬼畜アイドルが俺に脅迫紛いなことをしてね。 仕事を手伝わせようと…。」 「なっ!? 脅迫なんてしてないもんっ!」 でも詐欺はしたよな? 両方とも犯罪だから変わらん。 「有希さんっ! ご主人様をイジメないでなのですっ!」 ふふっ…これで俺の勝ちだ。 後、四時間は寝さ━━ 「美雨ちゃんはテレビ局に行きたくない…?」 「テレビ局…ですか…? 行ってみたいのですっ!」 ━━せてもらう…ぞ? あれ~? 「なら美雨ちゃんも行こうか♪」 「はぃなのです♪ ご主人様、早く準備しろなのです!」 何、折れてんだ美雨ぅぅぅぅッ! 俺を守れよコラァァァァッ! 結局、美雨に身ぐるみを剥がされた俺は仕方なくスーツを着た。 「着替えました。 寝ていいですか?」 「うにゃ~♪ ご主人様カッコイイのです♪」 え? カッコイイ…? 「べ…べつに嬉しいわけじゃないし。 んじゃ行くか。」 美雨は世渡り上手だな。  
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