二章・アイドルと…?

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  「公平くん、ごめんね…?」 走る車の中、有希が申し訳なさそうに俺に頭を下げた。 「なんで謝るんだ?」 「公平くん、ご飯食べれなかったから…。」 なんだ…そんなこと気にしてたのか。 「俺はマネージャーだぞ? お前に何かあったら困るだろ?」 「そうなのです♪ 気にしなくていいのです!」 美雨。 お前は黙ってろ。 「飯ならコンビニで買って食うから大丈夫だからな。」 俺は別に何かするわけじゃない。 だから飯食わなくたって問題はないんだよ。 「うん…ありがと…。 さぁ頑張らないとね♪」 有希は袖をグイッと捲って腕を高々と掲げた。 「んで次の仕事は? どこに向かえばいいんだ?」 聞くの忘れてた。 勝手に走らせて、どこに向かおうとしてるんだ。 「次は雑誌の撮影だよ♪ スタジオは、もう少し先♪」 了解っと。 少し、ゆっくりでも大丈夫そうだな…。 未だに後ろから聞こえる歌を聞きながら、ゆっくりと車を走らせた。  
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