二章・アイドルと…?

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  一頻りの挨拶が終わってYuNowは撮影に戻った。 俺は店長の隣で撮影を見ているわけで。 「うわぁ…YuNow様可愛い~! 可愛いね鈴本くん!」 「あっ…そ…そうですね。 凄く可愛いですね…。」 こっち見ながらニヤニヤすんな有希…。 今のお前はYuNowなんだからさ…。 撮影は三十分程度掛かったが何事も無く無事に終えた。 「あっ…撮影終わったみたいだよ! サイン貰いに行こ!」 店長は色紙を大切そうに持って俺を見詰めた。 「行ってらっしゃいませ~。」 「鈴本くんも来るんだよっ!」 ちょっ…直接は喋りたくないんだけどっ! 友達なんだけどっ! と嫌がったのも無駄だった。 YuNowを目の前にした店長は他に何も見えてないらしく俺は首根っこを捕まれた。 「あのぉぉぉぉ! YuNow様ぁぁぁぁ!」 YuNowが座って休んでいる場所に吹っ飛ぶように走る店長。 俺は人形のように振り回されているわけです。 「はいっ♪ どうしましたか~?」 「サインを頂いても良いでしょうか…?」 何さ、その申し訳なさそうな声は。 俺にも気を遣ってください。 「全然OKですよ♪」 YuNowは慣れた手つきでサラサラッとサインを書く。 その間も美雨は俺を見ながらニヤニヤしてたが。 「はぃ出来ました♪ 麻衣さんで良かったですよね?」 「あっ…ありがとうございますっ!」 YuNowから色紙を受け取る店長の顔は真っ赤。 手もプルプルと震えていた。 「僕、YuNow様の大ファンで…握手もしてもらっていいですか…?」 「喜んで♪」 店長は顔を真っ赤にしたまま握手をしていた。 頭から湯気が出てたのは、きっと見間違いだと思う。  
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