二章・アイドルと…?

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  「YuNow様の手…触っちゃった…。」 自分の右手をジーッと見詰める店長。 勿論、顔は真っ赤っ赤。 「もう一生、この手は洗いませんッ!」 「ちゃんと洗ってくださいね…?」 「YuNow様のお願いでしたら、ちゃんと洗いますっ!」 本当に好きなんだな…。 YuNowが言うことなら何でもするんですか。 なら俺の給料を上━━ 「鈴本さんはサイン要りますか? それとも握手しますか?」 俺をニヤニヤとしながら見る人気アイドルYuNow。 ニヤニヤしながら聞くな…。 「俺はいいです。 店長に━━」 「鈴本くんっ! YuNow様がしてくれるのになぜ断るのっ!」 友人だからです…。 いつでも貰おうと思ったら貰えますし…。 「そ…それじゃサインください…。」 「かしこまりました~♪」 YuNowは相変わらず慣れた手つきでサラサラっとサインを書いて俺に渡す。 「ありがとうございます…。」 「いぇいぇ~♪」 何だ、これ…。 よく見ると『鈴本さん(笑)』って書いてあるじゃねぇか…。 「ぷぷっ…くくくっ…。」 お前は笑ってんじゃねぇよ美雨。  
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