二章・アイドルと…?

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  「その車は鈴本くんのなんですよ♪」 「あっそうなんですか…乗ってみたいな~…。」 手をモジモジとさせながら店長を上目遣いで見るYuNow。 「鈴本くん…YuNow様とマネージャーさんを送ってきてっ!」 店長は俺をビッと指差すと物凄い上司命令を言ってくれました。 「え? あっ、はい。」 いつもだったら反抗するが今回は都合が良い。 さすが有希、上手いな。 俺達は店長に勘繰られない内に車に乗り込んだ。 「YuNow様ありがとうございました! 鈴本くん…安全運転だよっ!」 パタパタとYuNowの旗を満面の笑みで振る店長。 どっから持ってきたのか、いつ持ってきたのかは知らん。 「ではまた♪」 天下のYuNow様が店長に挨拶を済ませたのを確認してから車は発進させた。 「上手くいったね♪ いつもの仕事より楽しかったよ♪」 「凄い面白かったのです!」 俺は冷や汗ダラダラだったぞ…。 お前らは気楽で良いな…。 「ったく…でも助かったわ。 ありがとうな有希。」 「いぇいぇ~♪ あっサイン大切にしてね~♪」 こんな『鈴本さん(笑)』を大切にしろって? 貰うなら普通のが良かったんだが。 「へぃへぃ…これで仕事終わりか?」 「終わり♪ さぁ帰ろ~♪」 「おつかれさまなのれふ!」 後ろで俺の弁当をモグモグと食べる美雨を適当にスルーしながら有希の家に向かった。  
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