一章・帰ってきたッ!?

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  「二年間は凄く長かったのですよ…。」 「本当だな。」 二人の容姿が変わりすぎて分からなかったくらいだからな。 本当に二年間で大人っぽくなった。 「で…またタイムリミットがあるのか?」 あるなら先に言ってくれ…。 心の準備が出来るから急に言われるよりマシだ…。 俺は俯きながら少し声のトーンを落としボソッと呟く。 すると二人はクスクスッと笑い出した。 「無いから大丈夫よ。 今度は無期限だから。」 「ずっと一緒に居られるのですよ、ご主人様♪」 二人はポカンッとしてる俺の顔を見ながらニコニコと嬉しそうに微笑んでいた。 そうか…本当にまた二人に会えたんだな。 今でも夢見心地だ…。 「二人とも良く帰ってきたな。 改めて…おかえり。」 「「ただいま!」」 有希も喜ぶだろうな。 アイツが一番、二人の心配してたから。 「そういえば主人様達は元気なの…?」 「元気だとも。 確か、この時間は…テレビ付けてみ?」 俺はテーブルの上に置いてあったテレビのリモコンを弥生に手渡した。 「テレビ? べつにニュースとか興味ないわよ?」 俺に急かされた弥生は渋々ながら、テレビのスイッチを入れた。  ピッ! 「ななな何でテレビに出てるのッ!? 何で歌ってるのッ!? 何で踊ってるのッ!?」 良いタイミングだったらしくテレビには有希が華麗なダンスを踊りながら歌う姿が映された。 「これ何ッ!? ビデオとかなのッ!?」 「いや普通の放送だ。」 ってか、そんなにテレビ揺すって壊すなよ。 地デジ対応のテレビに買い替えたばっかりなんだから。  
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