三章・類友って奴か…。

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  段ボールに近付くと何かがゴソゴソと中で動く。 俺は段ボールの蓋をゆっくりと開いた。 「なぁ…? コイツ…見たことねぇか?」 「…あるわね。」 中には嬉しそうに俺達を見詰める灰色のアメリカンショートヘアーが居た。 「お前…やっぱり猫猫詐欺の常習犯だったか!」 いや…言ってみただけです。 でも段ボールに入ってるのもおかしくないか…? 「…にゃーっ!」 猫は急に鳴き始めるとポンッという音と共に光に包まれる。 「ふふっ…バレたのは想定外ざます。」 光の中から誰かの声がする。 が、面倒なことになりそうなので先を急ぐことにした。 「弥生。 何食べたい?」 「ん~…たまにはお肉もいいわね。」 「ちょっ…ワタクシを無視するなんていい度胸ざますわねっ!」 俺達の前に回り込み道を塞ぐ。 頭にはシマシマでグレーの耳を付けた…豚でした。 髪はロングでクルクルとお姫様カールが掛かった…豚でした。 あぁ…やっぱり面倒なことになるんだな…。 「ぬわッ! エリザベス大丈夫かぃッ!?」 うわぁ…また変なのが出てきた…。  
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