三章・類友って奴か…。

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  「どうしてだ…何故そんな男のことをッ!」 「健様は公平様のことを知らないから、そんなことを言えるざますッ!」 あぁっ…。 今日は本当に厄日だ…。 「なぁ…何だか俺、頭痛がするんだが。」 俺は項垂れながら頭を手で押さえた。 「ご主人様、大丈夫なのですか?」 美雨は俺の額に小さな手をピタッと付けた。 「うん…熱はないのです。」 「もう玄関、閉めちゃえばいいんじゃない?」 おぉ…ナイスアイデア。 気付かれないように…っと。 カチャッ。 玄関を完全に閉めてから鍵を掛けた。 「まだ二人の言い合いの声が聞こえるが…まぁいいか。」 だって俺は関係ないし。 被害者だし。 「さぁ♪ これ食べるのです♪ お腹ペコペコなのですよ♪」 嬉しそうにテイクアウトした料理の袋を持ち上げた。 「ご飯、食べてなかったの?」 「二人が寝ちゃったから勝手にお料理をするわけにも…なのです…。」 有希は疲れただろうからな…。 麗香さんは無駄なことして疲れたんだな。 「ほら…腹空いたろ? リビングで食べな。」 「はぃなのです♪」 美雨はピョンピョンと跳ねながらリビングに行った。  
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