三章・類友って奴か…。

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  「二人とも忙しいから邪魔しないためにね。」 苦笑いしながら有希の腕を腰から外した。 「私なら大丈夫よ…?」 「んーん。 コウが来ていいって言ってくれてるから。 時々、美雨と来るわね?」 美雨は麗香さんの世話に来るらしいからな。 その時に弥生も一緒に行ったらいい。 「そっか…まぁ私あんまり家に居ないからね…。」 「それじゃ公平くん。 弥生ちゃんをよろしく頼むわね?」 麗香さんは俺に向かって小さく頭を下げた。 「はい。 お預かりいたします。」 俺は荷物を持ち上げながら麗香さんに頭を下げた。 「それじゃ二人とも…ちゃんと布団で寝るのよ?」 「「はぁーい。」」 眠そうに欠伸をする二人に挨拶をして有希の家から出た。 「もうエリザベス達は居ないっぽいな。」 ふぅ…。 この時間まで居られたら、どうしようかと…。 「さすがにもう帰ったわよ。」 「ご主人様…寒いのです…。」 ブルブルと震えながら後ろから俺に抱き着いた美雨。 「寒いよな。 ほらっ車に入れ?」 鍵を差し込みドアを開ける。 すぐにエンジンを掛けた。 「はぅ…寒かったのです…。」 「冬はね…猫には辛い時期よね…。」 まぁこたつで丸くなるくらいだからな。  
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