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テレビのスケバン探偵のように、カッコよく決めを作らないとね。
「悪をくじき、良い子を助ける。ただ今参上、ギャル探偵ユリナ!ってか」
んん…イマイチだなあ。
♪♪……♪♪……
携帯メールの着信音が鳴った。
ユリナは携帯を確認した。
今度は兄貴からだ。
≪緊急事態!数学の教師、本願寺一郎が殺された。発見時間、午後6時00分。場所、B棟1階廊下。首に二ヶ所のキリ状の刺し傷があり、その一つが頚動脈を損傷し、失血死。争った様子は無し。死亡推定時間5時50分ごろ。第一発見者、卓球部アニメ科三年B組安田幸恵、血を流して倒れている本願寺を発見、そのままA棟の職員室に駆け込んだ。6時15分、110番通報を受けた城山署捜査員が現場到着、捜査開始。 本願寺は、司法解剖中。目撃証言無し
、凶器無し。
ユリナ!なぎら組みが動き出したぞ、お前も気をつけろ!≫
「すぐに、現場に行きたい。誰か迎えに来させて!」
≪誰かをすぐに迎えにやる、本当に気を付けろよ≫
「わかった。今度は、ヘルペスの財布が欲しい」
≪いくら?≫
「多分、十万円ぐらいかなあ」
≪10万円!、俺の財布の中身より遥かに高いじゃないか!んー分かった。どうにか捻出する≫
捻出する?兄貴、やばい事やってんじゃないの、ひょっとして警察の裏金とか使っているとか?
だけど、本願寺を殺すとは大胆、なぎら組の犯行と言わんばかりじゃん。警察への挑?……んー何か狙いがあるはず?まずは現場。
アラン君また、アリバイが無いじゃんかよ。早く帰ってこいよ。
ピンポン ピンポン
ユリナは急いでリビングにある監視カメラで玄関を見た。
「アラン君だ!」
ユリナは、玄関の開のスイッチを押して、玄関に走った。
少しして、ガラガラと玄関の戸が開いた。
「ただ今」
「アラン君!大変、本願寺が殺されたよ!」
「えっ、それで、B棟にパトカーが一杯来てたんだ」
「今から、迎えが来るか、一緒に現場に行くよ」
「僕、行きたくないな……」
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