序章(ヤス編)少年と仮面の剣士

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その近道だという山道を僕たちは歩いて行く。 前日に雨が降っていた影響だろうか、土はぬかるんでいて足場が悪い。 もっとも山道なんて雨が降らなくても足場が悪いが…。 歩き始めて十分後、僕はおかしなことに気がついた。 (あれ…?ちょっと待て…ここは山中だよな?なんで動物や鳥がいないんだろうか?) 普通は動物はともかく、鳥ぐらいいてもいいはずだ。 それどころか、虫一匹いない。 …何か不自然だ。 「ねえ…兄さん、何かおかしくない?」 そう言おうとした次の瞬間、突然の衝撃が僕達を襲った。 目の前が真っ白になって、何がなんだかわからなくなる。 自分がどうなっているのかさえも知ることが出来ずに、意識が薄れていった…。 気がついた時、僕は小屋らしき所のベッドで眠っていた。
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