17人が本棚に入れています
本棚に追加
「閣下!緊急の着陸準備が整いました」
別の兵隊が指揮官に近寄り、こう言うと
「急げ!生きたまま救出しろ!なんとしてもだ!」
と指揮官は言った。
機密輸送艦はゆっくりと惑星ブルトンに降下する。
降下中、薄い霧のようなものに差し掛かった。
地球でいう大気圏である。
この星の大気圏は揺れることなく、通過した。
地上に着陸した機密輸送艦。
機密輸送艦には、指揮官と操縦者を含めた兵隊50名と拉致した子供9名が乗車していた。
指揮官パトレがまず、この地に降りた。
地球連合人にとっては、惑星ブルトンに足を運んだのはパトレが最初である。
「この地も、悪くないなぁ」
指揮官は、空を見ながら呟いた。
空は少し薄暗かった。
「火星セクターに報告しといてくれ!遅れると…」
指揮官パトレは、近くにいた兵隊に命令した。
「ラジャー」
その兵隊は敬礼して、輸送艦の中へと入っていった。
最初のコメントを投稿しよう!