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「ふぁ~、やっと午前の授業が終わった」
午前中の授業が終わり欠伸をしていると、女子生徒が二人黒弥の元にやってきた。
「何言ってんのよ。ずっと寝てるだけじゃない」
そう言ってきたのは旭丘 優海(あさおか ゆみ)という子だ。俺の中学時代からの友達。
見た目は髪は肩より少し長く、薄い茶色。身長が他の女子よりも少し高い。
いつも俺と低レベルの言い争いをしている。
「黒藤君っていつも寝てるよね」
この女の子は霧崎 苺(きりさき いちご)。優海と同じで俺の中学時代からの友達。
容姿は腰まである長い髪をポニーテールにして結んでいる。少し垂れ目で身長は百五十センチ程度。
そして、意外と腹黒い。
「いいんだよ。学校での俺の仕事は寝ることなんだから」
「うわー。何そのふざけた言い訳」
優海は呆れた顔でため息をついた。
「しょうがないよ。それが黒藤君なんだもん」
「うわっ。ひどくない……」
サラッと笑顔で毒を吐く苺に俺は顔を引きつらせる。
「ところで今日のお昼はどこで食べる?」
「俺はどこでもいいぞ」
「私も」
俺と苺の言葉に優海はうーんと唸りながら考えている。
「じゃあ学食でいっか」
と学食に決まったらしいので移動しようと俺が腰をあげた瞬間
「俺も行くとしよう」
「うわっ!」
いつの間にか背後に誠が立っていた。
「誠!いきなり背後から出てくんなっ!ビビるだろ」
「まだまだ修行が足りない証拠だ」
「くっ、不覚……」
「あんたら何やってんの?置いて行くわよ」
俺と誠が終わらないやり取りをしていると、優海と苺は教室を出るところだった。
「今行くよ。ほら、行くぞ、誠」
「ああ」
俺と誠は小走りで二人を追いかけていった。
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