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「あ~…やだぁ~…」
すっかり全身に水を浴びた智枝。ブラウスが透けて薄らと桃色の下着が見える。
「大丈夫ですか?」
突然聞こえる優しそうな声に顔を上げると、アシメの黒髪に灰色のカラコンをした色白の青年がほほ笑みながら黒い傘をさして立っていた。
「お姉さん、こんなに濡れて…風邪引いてしまいますよ。僕の家ここなんであがって暖まっていって下さい」
青年はすぐ目の前にたたずむマンションを指すと、智枝の手を優しく引っ張り、立たせてやった。
「さぁ、こっちです」
見知らぬ人についていってはいけないと頭では理解していたのだが、青年の優しそうで綺麗な顔を見ていると逆らえず、ホイホイとついていってしまう。
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